今年の夏は来年までの交換留学へ出発する友人が何名かおり、出発間近の人たちからは“いってきますメール”をもらう。
その中で3,4人は僕が長年いたカナダへと発ってゆく。 もう10年以上も前になるが、高校を卒業して制服から開放されたばかりの僕はカナダの地に旅立った。あまりにも大きな大地は高校を卒業したばかりの何も知らない僕には、それこそ右も左も見当がつかないという雰囲気であった。 日本人である僕がカナダに着いて自覚したことは、「パスポートが日本のものだから日本人」という一種の分類を受けた自分であった。自覚とは書いたが本当に自覚するのは半年ほど経ってあることを知ってからだった。 最初の一年間は小さな町に寮住まいという生活。そこは大都市バンクーバーから内陸に700km弱入っていった所で、空港のある隣町までは50km程、近くの村までは80kmというような土地だった。 こんな土地なのに若干名の日本人の子孫たちは生活をしていた。 戦争中にこの町の近くに日本人及び日系人の強制収容施設があったのだ。収容されていた人たち、或いはその人たちの子孫が住んでいるのだ。 この事実を知ってから、僕は日本人であるという自覚を持ち始めた。 今月の初めに留学をすることになっている友人たちとバーベキューをした。そのとき僕は「日本人であることを自覚してきて欲しい」と彼らに言った。 留学というのは机に向かって教科書を開いて、講義を聴いて、はたまたレポートを書いたりプレゼンテーションをしたりそれだけではない。“己を知る”大切な機会なのだ。 来年再会するときには彼らがどんな顔をしているだろうか? しっかりと大地を踏み締め、しっかりと鍛えられた顔を見せて欲しい。
by mar1hide
| 2005-08-29 00:11
| 思い立った時の日記
|
参加型なんとか
カテゴリ 以前の記事 2008年 12月 検索
フォロー中のブログ その他のジャンル ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||