やっと

今日、家族と出かけてきた。

僕の長年の主治医にあいさつをしに行ってきた。写真の中でいつも通りの顔をしていた。


先生は外科の医師で、先生がまだインターンの頃に出会って、それからの付き合いで、最近10数年は主治医としてして診てもらっていた。2003年に体調を崩してから、長い闘病生活をして、どうにか日常生活に戻って、また入院して…、そんなこんなの僕の診察をずっとしていてくれた。本来は外科の範疇にはない症状だったが、いろいろと対処法を考えていただいて、どうにかこうにか大学も卒業できた。卒業式の頃はまた入院してしまっていたが、どうしても卒業式と謝恩会は出させてほしいという要求を、外泊許可をくれることでかなえさせてくれた。その数ヶ月後から先生は体調を崩された。
去年の11月僕はまた入院して、今までにないほどの状態になった。入院後2週間が経つまでろくな記憶も残っていないほど朦朧としていたが、その先生のことが気になり、とにかく他の先生や看護師さんにどうしているのかと聞いていたことは覚えている。一様に答えてくれなかったが、ある先生は「まだしばらく帰ってこれないようだ」と言っていた。「そうですか、ありがとうございます」と力の入らないかすれた声で言ったことを覚えているが、そこから後は記憶にない。

ICUの生活が3週間ほど経ち、少し安定したころに新たな主治医で内科の先生は機械を胸に埋め込む、それをしない限りICUを出せないと説明してきた。今までの経過もあり外科の先生が紹介してくれ、去年の夏ごろからかかっている先生だ。
その埋め込み手術の説明を両親と共に受け、日程の確認をし、同意書を渡された。今まで何度も手術は受けているし、そのちょうど一年前にも腹を切っている。気分も重いし、選択の余地がないとわかっているからこそ途方に暮れるというか、避けて通りたい一心のことが翌週に待っていると感じていた。

父は重い口を開き、外科の主治医の先生が実は亡くなっていたと教えてくれた。ショックは大きく、常に僕の心拍を監視している心電図の音は明らかにその前よりも速いリズムを発していた。

その話を聞き、手術を受ける理由が一つできたと思った。決心もついた。
退院したら、先生にあいさつに行こうと決心した。


今日ようやく仏壇に手を合わせてこれた。

ほっと一息つけた、そんな気がした。
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by mar1hide | 2008-04-20 23:46 | 思い立った時の日記
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